福山の名前の由来についての5つの説を探求します。水呑村宝山、常興寺山の小丘、松山、蝙蝠山、寿山福海の説から福山の歴史を解き明かします。
水呑村宝山に対する嘉名に由来する説
水呑村宝山は水呑大橋や洗谷三差路交差点の西側に位置します。この山は中世以来の鉱山でした。現在は「日蓮宗 妙見教会」などがあります。
これには、縁起の良い宝と福が満ち溢れる町にしたいという願いが込められていると考えられています。
常興寺山塊に福山と称する小丘があったから説
常興寺山の近くには小さな丘がいくつかありました。樫木谷と呼ばれる惣堂八幡宮(現在の福山八幡宮の東御宮)のあった場所や、小丸山と呼ばれる現在は旧内藤家長屋門や福山城公園庭球場のある場所が知られています。
小高い丘の群に福山があっても不思議ではありません。
常興寺山に松が叢生し、松山と称されていたが、松は福に通じるため転化したもの説
現在は備後護国神社や阿部神社などのある場所が、松山とされています。
松は「待つ」と同音であることから、「福を待つ」という言葉が、幸福や繁栄、福をもたらすという意味にも解釈できます。
常興寺山は蝙蝠山とも称され、蝠は福に通じるため転化したもの説
常興寺山は蝙蝠山と呼ばれていたそうです。
中国語では「蝠」と「福」は発音が似ており、また蝙蝠は縁起の良い動物とされています。現在ではこの説と「山」の字のイメージが市章として使われています。
「寿山福海」の語にちなみ名付けられた説
寿山福海(壽山福海)は四字熟語の一つで、古代中国の長寿の国の伝説に由来します。その国は海の真ん中にあり、長生きできなかった者は800歳まで生き、長生きした者は永遠に生きると言われていました。「寿山万丈高く、福海千尋深し」という言葉で紹介されることもあり、書や絵画のモチーフとして用いられることもあります。
寿が山のように高く、福が海のように深いという意味を持ち、長寿と多幸を祝う言葉である寿山福海は、水野勝成が福山に込めた思いだと考えられています。
アクセス
宝山にある日蓮宗 妙見教会の所在地は、広島県福山市水呑町73-1です。
小丸山の所在地は、広島県福山市丸之内1丁目9付近です。
福山八幡宮の所在地は、広島県福山市北吉津町1丁目2-16です。
備後護国神社の所在地は、広島県福山市丸之内1丁目9-2です。
阿部神社の所在地は、広島県福山市丸之内1丁目9-3です。
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