広島市安佐動物公園に新たなスター誕生!マルミミゾウの赤ちゃん、国内初の快挙

メモ

希少な生命の奇跡

広島市安佐動物公園では、8月5日に絶滅危惧種であるマルミミゾウのオスの子どもが誕生しました。これは国内で初めての繁殖成功という快挙です。マルミミゾウはアフリカ中部から西部の森林地帯に生息する小型のゾウで、耳の形が丸いのが特徴です。

国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストでは「深刻な危機」に分類されており、安佐動物公園とアフリカのコートジボワールの動物園でしか飼育されていない非常に希少な種です。

母親は推定26歳の「メイ」、父親は推定26歳の「ダイ」で、2023年12月に交尾が確認されていました。メイは2001年に西アフリカのブルキナファソの保護施設から安佐動物公園にやってきており、ダイは2022年6月に秋吉台サファリランドから移送されました。

すくすく成長中!公開と愛称募集

誕生から約1ヶ月半、赤ちゃんマルミミゾウは順調に成長しています。9月16日時点での体重は113キロ、体高は88センチに達し、毎日500グラムずつ増えています。母乳と飼育員からのミルクを飲み、泥浴びをしたり、母親のメイに見守られながら鼻を使って餌の葉っぱを持ち上げる練習をするなど、愛らしい姿を見せています。足取りもしっかりとし、ホースで水をかけるとはしゃいで遊ぶほどです。

この国内初のマルミミゾウの赤ちゃんは、9月17日から一般公開が始まりました。当面の間は午後1時30分から約1時間の時間制限付きですが、母子の体調を見ながら徐々に公開時間が延長される予定です。入退場ゲート近くには特設テントが設置され、9月17日から10月10日まで赤ちゃんの愛称が募集されています。選考を経て、10月25日に命名式が開催される予定です。

飼育員の喜びと課題

飼育担当者は、野生のゾウが群れの中で出産や育児を学ぶことを踏まえ、メイには手本となるゾウがいなかったため、無事に出産・育児ができるか不安を感じていたと語っています。他の動物園では、母ゾウが出産後に興奮したり、赤ちゃんを攻撃したりするケースも報告されているため、飼育員たちは入念な準備を進めていました。

赤ちゃんは予定よりも半月ほど早い8月5日の明け方に誕生したため、その瞬間には飼育員はゾウ舎にいませんでした。しかし、監視カメラの映像では、出産直後のメイは多少落ち着きのない様子でしたが、赤ちゃんを攻撃する行動は見られなかったといいます。

また、飼育員が人工ミルクを与えようとすると、メイが間に割って入り赤ちゃんを守ろうとする様子も見られ、育児は順調に進んでいます。赤ちゃんが乳を飲みやすいように、メイは前脚を上げる練習もしているとのことです。

安佐動物公園では、赤ちゃんの誕生を祝う応援メッセージイベントも開催され、約20人の参加者がメイと赤ちゃんへの温かいメッセージと絵を描きました。これらの作品は10月13日まで動物科学館の1階に展示されています。飼育担当者は、現在のヨタヨタとした歩き方など、今しか見られない赤ちゃんの可愛らしい姿や母子の触れ合いを見て、多くの人にゾウに関心を持ち、成長を感じてほしいと願っています。

私の見解

愛称募集や応援イベントを通じて、多くの市民が赤ちゃんゾウの成長を共有できます。動物を「遠い存在」ではなく「身近に守るべき命」として感じられることは、環境保護や生物多様性への意識を高めるきっかけになるはずです。

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