広島市教委が教員2名を懲戒免職処分 教育現場の信頼回復は急務

メモ

女子児童へのわいせつ行為で小学校教諭を免職処分

複数回にわたる行為と処分決定

広島市教育委員会は9月26日付けで、勤務先の小学校の教室で女子児童にわいせつな行為をしたとして起訴された市立小学校教諭(39歳)を懲戒免職処分にしました。

被告は今年2月から5月にかけて計4回、複数の女子児童を無人の教室に呼び込み、目を手で覆った状態で自身の下半身を露出するわいせつ行為を行い、その様子を動画で撮影し保存したとされています。

広島市教育委員会の聞き取りに対し、被告は自身の行為を認め、被害児童や保護者、教職員に対し申し訳なく思っている旨の謝罪の言葉を述べたとのことです。

広島市教育委員会の対応と組織的な問題

広島市教育委員会は、被告の行為が教員としての信用を著しく損なったとして懲戒免職処分としました。また、指導監督の責務を果たせなかったとして、この市立小学校の校長(55歳)を戒告の懲戒処分としています。

広島市教育委員会は、今年度、教員によるわいせつ事案が相次いでいる状況に対し、教職員へのきめ細かな面談などを通じて再発防止を徹底する方針を表明しました。市立校では2017年度以降、わいせつ・セクハラ行為による教職員の懲戒免職が9年連続で発生しており、その累計は19人に上っています。

別の教諭も通勤途上の露出行為で免職

広島市教育委員会は9月26日、上記の被告の処分とは別に、市立中学校の男性教諭(41歳)も懲戒免職処分としました。この教諭は今年5月、通勤途中に通りかかった女性に対し下半身を露出し、広島市教育委員会の聞き取りに対して「高揚感が得られると思った」と事実を認めていたとのことです。

元小学校教師の性的暴行事件、控訴審で執行猶予を主張

2025年9月25日、過去に少女への性的暴行などの罪で懲役3年の実刑判決を受けた広島市立の元小学校教師(35歳)の控訴審が広島高等裁判所で開始されました。

一審で常習性が指摘されたこの事件に対し、控訴審で弁護側は、被告人が自発的に更生プログラムの受講計画を立てていることから、社会内での更生が可能であるとし、執行猶予付きの判決を求めました。

一方、被告人質問において、被告人は犯行に及んだ理由として「ストレスのはけ口がなかった」と陳述しました。検察側は控訴棄却を主張し、裁判は即日結審しました。判決は10月16日に言い渡される予定です。

私の見解

この件は「個人の逸脱行為」というより「組織的な管理・監督体制の欠如」が深刻に問われる事案だと考えます。

  • 常習性の高さ:一人の教諭が複数回にわたり児童に接触しており、発覚前に内部で兆候を把握できなかったことが問題。
  • 組織の信頼失墜:市立校でわいせつ・セクハラによる免職が9年連続で発生している点は、再発防止策が実効性を欠いている証拠。
  • 社会的影響:被害児童と家族の心のケア、学校に通う子どもたちの安全確保が最優先課題。

教育現場では「研修・マニュアル」以上に、教職員同士の相互監視や、保護者を含めた外部の視点を取り入れたチェック機能の強化が必要だと思います。単なる懲戒処分だけでなく、児童の安全をどう守るか、根本的な対策に踏み込むべきです。

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