鍛錬の秋、挑戦の始まり:広島東洋カープの進化計画

メモ

来シーズンを見据えた鍛錬の秋

再始動とフィジカル強化

レギュラーシーズン終了から6日後の10月10日、広島東洋カープはマツダスタジアムで秋季練習を開始しました。この日の練習には、シーズンを通して一軍に帯同した大盛選手や、自己最多の6勝を挙げた玉村選手など18人が参加しました。 新井貴浩監督は、「来シーズンは始まっています」として、フィジカルも一から鍛えるため、ポール間ダッシュや野手と投手が一緒に行うノックなど、活気ある練習が行われました。秋季練習は今月下旬までマツダスタジアムで行われ、その後宮崎・日南でキャンプを行う予定です。

練習量と「質」を重視する監督の意向

午後のバッティング練習について、新井監督は、練習量は継続してこなすのは当然とし、この秋は質を上げていこうと選手たちに話しました。バッティング練習においても、ケースバッティングを意識し、様々なボールを交えながら、より実戦を意識して行うよう求めました。

主力選手たちの来季に向けた決意

4番定着を目指す末包選手の挑戦と新たな試み

チームトップの63試合で4番に座った末包昇大選手は、クライマックスシリーズを戦えない悔しさを胸に練習に励んでいます。末包選手は、チャンスを与えてもらいながらも、継続して4番に使ってもらえなかったのは自分の実力不足だと感じています。4番を目指し続けることが自分の価値であり、来季は変えられることなくその座を守り抜きたいと決意を述べました。この秋は、打撃だけでなく、怪我をしない体作りを目指し、今月からピラティスを始めるなど、パワーの出し方も追求しています。

キャリアハイの森投手が目指す「4本柱」

今シーズン、キャリアハイの7勝を挙げた森翔平投手は、良い面も悪い面も出て勉強になったシーズンだったが、もっとできたと反省することの方が多かったと振り返りました。来季に向けて、良い結果が出た試合はストレートが良かったため、キレのあるストレートを両サイドに投げられるようにしたいと課題を挙げました。この秋は体をいじめ、精神的にも強い気持ちを持って取り組み、ランニング量が増えても根性で頑張りたいと意気込みを語っています。森投手は、来シーズンは大瀬良選手、床田選手、森下選手に続く「4本柱」のポジションを掴むことを目指しています。

レギュラー獲得を目指す羽月選手の基礎練習

今シーズン自己最多の出場数を記録し、チームトップの17盗塁をマークした羽月隆太郎選手も練習に参加しました。羽月選手は、全体練習後も三好コーチとマンツーマンで約1時間のノックを受けるなど、レギュラー争いに向けた鍛錬を積んでいます。羽月選手は、プロ7年目だが、基本的なところからもう一度見直し、来年レギュラーを獲りたい一心で取り組んでいると語りました。

侍ジャパン選出の若手選手

羽月選手と同世代の小園選手は、今シーズンに首位打者と最高出塁率のタイトルを獲得しました。また、シーズン途中に守護神となった森浦選手とともに、侍ジャパンのメンバーに選出されています。新井監督は、日の丸を背負ってプレーすることは彼らにとっても素晴らしい経験になるので、頑張ってほしいと期待を寄せました。

私の見解

秋季練習は、来季への準備というよりも「次の戦いがすでに始まっている」という新井監督の強い意志を感じます。特に、量より質を重視する方針は、チーム全体が次のステージへ進化するための布石といえます。練習の活気や緊張感が、若手とベテランの境界を超えて融合し始めている印象です。

末包選手や森投手、羽月選手のコメントからは、それぞれが課題を明確に持ち、言葉だけでなく具体的な行動に移している点が印象的です。特に末包選手のピラティス導入や羽月選手の基礎練習へのこだわりは、「意識改革」と「継続力」が鍵になることを示しています。個々の挑戦がチーム力の底上げにつながるでしょう。

小園選手と森浦選手の侍ジャパン選出は、チームに新たな刺激を与えています。国際舞台で得る経験が、来シーズンの広島東洋カープをより成熟させるはずです。若手が台頭し、主力が進化を誓う今、チーム全体が上昇気流に乗るタイミングを迎えています。来季のカープに期待が高まります。

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