福山市の複数施設でレジオネラ菌検出、利用休止措置

メモ

ゲタリンピック松永健康スポーツセンターで基準値280倍のレジオネラ菌検出

福山市は2025年8月30日、ゲタリンピック松永健康スポーツセンターの男性浴室の浴槽水から、国の基準値を大幅に上回るレジオネラ属菌を検出したと発表しました。検出されたレジオネラ属菌は、国の基準値(100ミリリットル当たり10コロニーフォーミングユニット未満)の280倍にあたる2,800コロニーフォーミングユニットでした。

この菌の検出は、8月15日に定例検査のために浴槽水を採水し、8月28日にその結果が判明したことによるものです。市は結果判明同日中に男性浴室の使用を休止しました。翌29日には保健所に届け出るとともに、同所による現地確認が実施されました。

利用者の安心と安全を確保するため、8月30日からは浴室に加え、プールおよびトレーニングルームも使用を休止しています。休止期間中は、浴室以外の施設においても清掃と消毒が実施されます。施設の利用再開は、改めて浴槽水やプール水などの水質検査を実施し、安全が確認された後となります。

8月15日から29日までの半月間に計1274人が施設を利用しましたが、現時点で体調不良を訴える利用者は確認されていません

福山すこやかセンターでもプール水からレジオネラ菌検出

福山市内では、「ゲタリンピック松永健康スポーツセンター」での検出に先立ち、8月19日には市の健康福祉施設「福山すこやかセンター」(三吉町)のプール水からも基準値を超えるレジオネラ属菌が検出されていました。これは8月8日に採水されたプール水の水質検査の結果、判明したものです。レジオネラ菌検出判明後、19日にはプールの利用が停止され、施設の点検が実施されています。こちらも現在のところ、施設利用者からの体調不良者は確認されていません。

レジオネラ症の危険性と市からの呼びかけ

レジオネラ症は、レジオネラ属菌に汚染された目に見えないほど細かい水滴(エアロゾル)を肺に吸い込むことで感染し発症します。主に肺炎の症状が見られ、免疫力の弱い人ほど罹りやすく、重症化し死亡に至るケースもあります。潜伏期間は2~10日で、全身倦怠感、頭痛、食欲不振、筋肉痛などの症状に始まり、咳や38℃以上の高熱、寒気、胸痛、呼吸困難が見られるようになります。なお、ヒトからヒトへ感染することはありません

福山市は、両施設を利用した方々に対し、体調に異変を感じた場合は医療機関へ相談するよう呼びかけています

タイムライン

  • 2025年8月8日(金曜日): 福山すこやかセンター プール水採水
  • 2025年8月15日(金曜日): ゲタリンピック松永健康スポーツセンター 浴槽水採水
  • 2025年8月19日(火曜日): 福山すこやかセンター プール水からレジオネラ属菌検出判明、利用停止
  • 2025年8月28日(木曜日): ゲタリンピック松永健康スポーツセンター 男性浴室から基準値を超えるレジオネラ属菌検出判明、男性浴室使用休止
  • 2025年8月29日(金曜日): ゲタリンピック松永健康スポーツセンター 保健所への届出、現地確認実施
  • 2025年8月30日(土曜日): ゲタリンピック松永健康スポーツセンター 全施設(浴室、プール、トレーニングルーム)の使用休止、清掃・消毒実施

私の見解

福山市内の複数施設(ゲタリンピック松永健康スポーツセンターおよび福山すこやかセンター)でレジオネラ菌が検出されており、 施設全体の水質管理体制の見直しが急務 です。

幸い、現時点で体調不良者は確認されていないものの、 曝露者は幅広く、今後の健康観察が重要です。

今回のケースを機に、施設全体で 危機管理マニュアルの整備や従業員教育の徹底 を進めることが、信頼回復に直結すると考えます。

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