窓口対応で220万円と1000万円の詐欺被害を未然に防止
広島県内で、金融機関の窓口対応により特殊詐欺被害が複数件未然に防がれ、関係者には警察から感謝状が贈られました。
広島銀行中筋支店の支店長と行員は、8月6日に220万円を引き出そうとした高齢男性が詐欺に遭っていると見抜き、被害を食い止めました。行員さんは、男性のお金の使い道に関する話に不審な点があったため支店長に相談し、警察に通報することで被害を未然に防ぎました。広島銀行中筋支店は「特殊詐欺被害抑止優秀店」に認定されました。
「日々の心構え」と連携が生む成果
また、もみじ銀行舟入支店と行員も、7月に80代女性がインスタグラムの広告をきっかけとしたSNS型投資詐欺で1000万円を振り込もうとしたのを防ぎ、感謝状が贈られました。行員は、振込先口座名義が女性と異なることから詐欺を疑い、警察に通報しました。
もみじ銀行舟入支店は2021年にも同様の被害を防いでおり、こちらも県警の「被害抑止優秀店」に認定されています。
私の見解
今回の事例は、金融機関窓口の「日常的な観察力」と「警察との連携」がいかに重要かを示しています。単にマニュアル通りに手続きを進めるだけでなく、顧客の挙動ややり取りの微妙な違和感に気付くことで、数百万円〜千万円規模の被害を未然に防ぐことが可能です。
特に高齢者を狙った特殊詐欺は手口が巧妙化しており、SNSや電話など多様な手段が用いられます。金融機関が「顧客の安全を守る最前線」としての役割を果たしていることが、今回のような感謝状授与という形で評価されているのは、社会的にも大きな意味があります。
また、被害防止には単発の行員の判断だけでなく、支店全体の意識、過去の事例共有、警察との連携体制が不可欠である点も重要です。こうした取り組みは地域社会全体の信頼向上にもつながります。
コメント