刀剣乱舞の刀剣男士・江雪左文字の銅像が設置されました:ふくやま美術館

福山市の文化

ふくやま美術館は、福山市にある美術館で、国宝《太刀 銘筑州住左》(号江雪左文字)などの貴重な日本刀を展示しています。また、人気ゲーム「刀剣乱舞」のキャラクター「江雪左文字」の銅像も設置されています。今回は国宝などの刀剣がふくやま美術館に所蔵された経緯や愛用した人物を中心にご紹介します。

ふくやま美術館の紹介

ふくやま美術館は、広島県福山市にある1988年に開館した公立美術館です。公益財団法人ふくやま芸術文化財団が管理運営しています。

福山市周辺や瀬戸内周辺にゆかりのある作家の作品、日本やヨーロッパの近・現代美術、日本刀などの管理や展示を行っています。

なぜ国宝などの刀剣がふくやま美術館に?

ふくやま美術館には小松安弘コレクション、通称:小松コレクションが所蔵されています。小松安弘さんが収集した、国宝7口、重要文化財6口、特別重要刀剣1口の合計14口の日本刀コレクションです。国宝の日本刀の数は東京国立博物館に次ぐ多さです。

小松安弘さんは1937年(昭和12年)7月17日に岡山県井原市で生まれ、1962年に食品トレイ製造・販売などを行う福山パール紙工株式会社を設立しました。その後、社名を株式会社エフピコと改めています。

小松さんと刀剣の出会いは、中国パール販売が倒産し小松さんが会社を引き受けた2002年で、倒産した会社の保有資産の中に日本刀装具美術館(東京都文京区本駒込6丁目6-11)がありました。建物などは保有資産から処分しましたが、国宝7口と重要文化財6口の刀剣は自身の資産として小松安弘興産が譲り受けました。

刀剣13口は2007年にふくやま美術館に寄託。その後、新たに入手した特別重要刀剣1口を寄託。小松さんは2017年(平成29年)5月23日に逝去されましたが、生前からふくやま美術館にコレクションを譲る意向を持っていたとのことで、小松さんの妻である小松啓子さんが2018年に小松安弘興産より福山市へ寄贈しました。

小松安弘さんはこのほかにも、奨学金支給をする「公益財団法人小松育英会」や「公益財団法人小松奨学財団」を設立したり、福山市立大学の施設整備に10億円を寄付するなど、地域社会への貢献をしました。そのため、2016年に福山市の名誉市民に認定されました。

国宝《太刀 銘筑州住左》(号江雪左文字)

「国宝《太刀たち めい筑州ちくしゅうじゅう》(ごう江雪こうせつ左文字さもんじ)」は、ふくやま美術館に所蔵されている日本刀です。南北朝時代初期に筑前国の刀工である、左衛門三郎こと左文字源慶が造った日本刀です。1951年に国宝に指定されました。

板部岡江雪斎、豊臣秀吉、徳川家康、徳川頼宣、紀州徳川家、長尾よね・長尾欽彌(長尾美術館<神奈川県鎌倉市鎌倉山1丁目21-1>)、青山孝吉、中国パール販売(日本刀装具美術館<東京都文京区本駒込6丁目6-11>)の手元に渡ったとされています。

刀を題材とした「刀剣乱舞ONLINE」で擬人化

「刀剣乱舞ONLINE」は刀を擬人化したオンラインゲームです。「とうらぶ」と呼ばれることもあります。この作品はのちにミュージカル、舞台、新作歌舞伎、アニメ、実写映画などとメディアミックスで展開されています。

擬人化が福山城公園プロムナードで銅像に

刀剣乱舞に登場するキャラクター「江雪左文字」の銅像が福山城公園プロムナードに設置され、2024年3月2日に除幕式が行われました。この銅像設置にあたり小松啓子さんが制作費1,000万円を贈っています。

青銅鋳物製
高さ1.87メートル
1.33メートル
重さ765キログラム

アクセス

「刀剣乱舞ONLINE 刀剣男士 江雪左文字像」の場所は、広島県福山市西町2丁目4付近です。以下の地図は経緯度で表示されており、ほぼ正確です。

参考URL

https://www.city.fukuyama.hiroshima.jp/koho-detail02/koho-202403/321714.html
https://www.city.fukuyama.hiroshima.jp/soshiki/hisho/2543.html
https://www.city.fukuyama.hiroshima.jp/site/fukuyama-museum/194068.html
https://www.city.fukuyama.hiroshima.jp/site/miryoku2023/289506.html
https://www.yomiuri.co.jp/local/hiroshima/news/20240229-OYTNT50241/
https://www.fpco.jp/foundation.html
https://write-staff.jp/work.html
https://kunishitei.bunka.go.jp/heritage/detail/201/305

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