6週間ぶりに減少へ
9月21日までの患者数報告
広島県が発表したデータによると、9月15日から21日までの1週間に県内の医療機関から報告された新型コロナウイルスの新規感染者数は、6週ぶりに減少に転じました。県内の94の医療機関から報告された患者総数は774人で、1医療機関あたりの平均患者数は8.23人でした。この平均値は、前の週と比較して1.08ポイント(または1.08人)減少しています。
高い水準での推移と地域的な傾向
感染者数は6週ぶりに減少したものの、依然として高い水準で推移している状況が続いています。現在の平均患者数は、約1か月前の水準と比較して1.85倍にあたる高水準です。 地域別に見ると、県東部で感染者が多い傾向が確認されています。保健所ごとの平均患者数は、福山市保健所管内で11.25人、東部保健所管内では11.11人となっていました。
独自の警報は継続:解除基準に達せず
県独自の「医療ひっ迫警報」の発令継続の理由
広島県が独自に設けている「新型コロナ医療ひっ迫警報」は、先週発令されて以来、引き続き継続されています。 この警報を解除するための基準の一つとして、県内7か所ある全ての保健所管内において、定点患者数が8人未満となることが設定されています。しかし、最新の状況では、県内7つの保健所管区のうち、5か所で定点患者数が8人を超えており、この基準を満たしていないため、警報の継続が決定されました。
県が呼びかける感染対策の徹底
県は、高い水準が続いている現状を踏まえ、県民に対して感染対策を徹底するよう呼びかけています。具体的には、基本的な対策として、手洗いや換気の実施、そして場面に応じた適切なマスクの着用を徹底するよう求めています。
私の見解
感染者数が「減少に転じた」という事実は安心材料に見えますが、実態は1か月前の1.85倍という高水準であり、県独自の「医療ひっ迫警報」も解除できない状況です。特に福山市や東部管内での患者数の多さが際立ち、地域的に偏りがある点も見逃せません。
重要なのは、「減少」という見出しで気を緩めるのではなく、まだ医療に影響が出かねない状態が続いているという点を強調すべきです。県民が基本的な感染対策を継続できるよう、メディアや行政の発信には「安心感と注意喚起のバランス」が必要だと思います。
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