乗り遅れて「イライラ」が動機か
9月8日午後10時50分ごろ、JR広島駅の新幹線上りホームで、可動式のホーム柵を複数回蹴って壊したとして、国土交通省中国地方整備局道路部の職員(53)が現行犯逮捕されました。
警察の調べに対し、容疑者は「蹴ったことは間違いありません」と容疑を認め、「乗ろうとした新幹線に乗り遅れて、イライラしていた」といった趣旨の話をしているということです。
酒に酔った状態で発生、運行への影響なし
事件当時、容疑者は酒に酔っており、呼気1リットルあたり0.5ミリグラムのアルコールが検出されました。事件は駅員からの110番通報で発覚し、駆けつけた警察官によって現行犯逮捕されました。
容疑者は広島市の本局に勤務し、自宅のある岡山県倉敷市から新幹線で通勤していたとみられています。
蹴られた柵は2021年に設置されたプラスチック製で、ひびが入るなどしましたが、開閉に支障はなく、列車の運行に影響はなかったとJRは発表しています。
中国地方整備局は「公務員への信頼を裏切る行為で遺憾。事実関係に基づき、適切に対処する」とコメントしています。
私の見解
この事件は「個人の感情コントロールの欠如」と「公務員としての責任意識の欠如」が重なった典型例だと思います。新幹線に乗り遅れること自体は誰にでも起こり得ますが、それを理由に公共物を破壊するのは社会的に非常に幼稚で身勝手な行為です。しかも、国の道路行政を担う中国地方整備局の職員という立場からすると、公務員への信頼を著しく損なう事件と言えるでしょう。
また、酒に酔った状態での衝動的行動であった点は、アルコールによるリスクを浮き彫りにしています。呼気1リットルあたり0.5mgという数値はかなりの飲酒量を示しており、業務後の飲酒管理やストレス対処法についても改めて議論が必要だと思います。
幸い列車の運行には影響がなく、人的被害もありませんでしたが、「公共交通機関の安全性を揺るがしかねない行為」であったことは重く受け止めるべきです。今後は組織内での再発防止策だけでなく、飲酒と公共マナーの関係について社会全体で啓発を進める必要があると感じました。
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