孫崎大樹選手、圧倒的な安定感で歴史を刻む
自転車ロードレースのプロチーム「ヴィクトワール広島」の孫崎大樹選手が、市街地を舞台とするクリテリウム競技で、Jクリテリウムツアー(JCT)初の年間総合優勝者という栄誉に輝きました。移籍1年目ながら、3月の栃木・宇都宮清原クリテリウムでの優勝をはじめ、7月の広島クリテリウムでの2位など、全5戦を通じて安定した成績を収め、その強さを見せつけました。
孫崎選手は、チームのキンテロ選手が勝ってくれた喜びとともに、自身が勝ちたかったという悔しさもにじませつつ、翌日のロードレースでのさらなる活躍に意欲を示しています。
キンテロ選手、難関南魚沼クリテリウムを制覇
9月14日に新潟県南魚沼市で開催された「第5回南魚沼クリテリウム」JCT最終戦の決勝では、同じくヴィクトワール広島のレオネル・キンテロ選手が優勝を飾りました。1周1.24kmの市街地特設コースを35周する計43.4kmのレースは、早朝の雨によりウェットコンディションという難しい路面状況で行われました。
レース序盤からキンテロ選手を含む8名の強力な逃げ集団が形成され、メイン集団に1分以上の差をつけ続け、最終的にはメイン集団を周回遅れにするという異例の展開となりました。終盤に落車のアクシデントがあったものの、キンテロ選手は冷静に機を伺い、最後のホームストレートで一気に加速して勝利を掴み取りました。
この勝利により、チームは今シーズンの目標である5勝目を達成しました。
私の見解
孫崎大樹選手の年間総合優勝は、単に勝ち星の数だけでなく「安定感」と「勝負強さ」に裏打ちされた結果です。特に移籍1年目でこの成果を出せたことは、本人の適応力と努力、そしてチームのサポート体制の良さを証明しています。
一方で、南魚沼クリテリウムを制したレオネル・キンテロ選手の勝利は、厳しいコンディションや落車の混乱を乗り越えて掴んだ“経験と冷静さ”の結晶でした。異例の周回遅れ展開の中でも最後に勝負を決められるのは、チーム戦術と個の力が噛み合った証拠です。
結果として、ヴィクトワール広島はチーム全体で「国内トップチームとしての存在感」を確立したと言えます。孫崎選手の安定感とキンテロ選手の決定力、この二枚看板は今後のロードレースでも大きな脅威になると考えます。
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