おのみち海の未来会議(1)港町尾道を襲う深刻な海洋環境の危機

メモ

世代を超えた共創を目指したシンポジウム開催

2025年10月11日(土)に尾道市合併20周年記念事業として、しまなみ交流館(定員690名)にて「田中直樹さんと考える おのみち海の未来会議」が開催されました。本シンポジウムは13時00分から14時40分までの予定で、無料で参加可能でした。この会議は、海の変化、水産資源の減少、環境問題といった課題に対し、世代や分野を超えた意見交換を通じて事例やアイデアを共有し、未来の海を共に創るための行動につなげることを目的としています。主催は尾道スローフードまちづくり推進協議会が務めました。

ゲストはお笑いタレント・俳優である田中直樹さんです。田中さんは遠藤章造さんとのお笑いコンビ「ココリコ」での活動の傍ら、芸能界随一の海洋生物好きでMSC「海のエコラベル」アンバサダーを務めています。なお、飛行機のエンジントラブルによる遅延のため、到着が遅れました。田中さんは遅れてでも会場で話したいという強い意向を示し、会議は最終的に15時過ぎに終了しました。

歴史ある港町が直面する資源減少という課題

開会挨拶では、主催者代表である尾道スローフードまちづくり推進協議会会長の村上氏が、尾道市が瀬戸内海の豊かな自然環境のもとで食文化を育んできた歴史に言及しつつも、現在、気候変動や環境問題、担い手の不足といった深刻な課題に直面している現状を述べました。この会議での知見や出会いが、新たな行動や連携のきっかけとなることへの期待が示されました。

また、来賓の尾道市長・平谷祐宏氏は、尾道が1169年以来港町として栄え、海事産業や食品加工業(いりこやちりめんの取扱量は日本随一)を通じて発展してきた歴史を強調しました。その一方で、かつて日常的に獲れていたシャコやアナゴといった魚が獲れなくなるなど、海の豊かさという点で課題がある現状を指摘し、尾道の魚と食文化を未来のために大切にする必要性を訴えました。

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