福山市の県立高校教師、千葉での盗撮未遂容疑で逮捕

メモ

体育館倉庫での犯行、別の事件から発覚

広島県福山市の県立高校に勤務する教師の男が、かつて勤務していた千葉県内の高校で盗撮を試みた疑いで2025年9月10日に逮捕、9月12日に送検されました。

逮捕・送検されたのは、廿日市市串戸に住む県立福山葦陽高校の教員(30歳)です。容疑者は、2024年5月3日の午前8時半ごろから午後0時15分ごろまでの間、当時勤務していた千葉県内の高校の体育館倉庫に侵入した疑いが持たれています。

この体育館倉庫は更衣室として利用されており、容疑者は録画機能を持つ機器を設置し、10代の女性3人の着替えを撮影しようとしたとされています。

幸いにも、女性3人がスカートを着用したままズボンをはき替えるなどしたため、撮影は未遂に終わりました。この事件は、容疑者に関する別の事件の捜査過程で押収された証拠品(映像)を警察が詳しく分析する中で発覚しました。

「黙秘」する容疑者と教育委員会の厳しい対応

警察の調べに対し、容疑者は「黙秘させてください」と供述しているとのことです。容疑者は女性3人とは面識がなかったとされています。事件当時、容疑者は勤務中であったとみられており、警察はさらに詳しく捜査を進めています。

広島県教育委員会は、この事態を受け、藤井典之教職員課長を通じて「教育公務員としてあってはならないことで、誠に遺憾です。事実関係を把握し、厳正に対処します」とコメントを発表しました。

千葉県教育委員会は、今年の3月末に、当時勤務していた千葉県立高校を「一身上の都合」で退職しており、何らかの処分を受けて退職したものではないとしています。

容疑者は今年4月に福山葦陽高校に採用され、3年生の副担任を務めていましたが、5月中旬以降は勤務していなかったとされています。

警察は現在、使用された撮影機器や事件の動機など、事件の全容解明に向けて捜査を続けています。

私の見解

まず大きな問題は、教育現場に立つべき立場の人物が「生徒の安全を脅かす加害者」となったことです。これは地域社会や保護者にとって強い不信感をもたらすものであり、教育委員会が厳しい姿勢を示したのも当然といえます。

次に、事件が「未遂」であったことは不幸中の幸いですが、別件捜査から発覚した点は非常に不気味です。証拠映像の押収・分析を通じて露見したことから、過去の行為や余罪が存在する可能性を強く示唆しています。これは単発的な行動ではなく、継続性・習慣性のある行為だったかもしれません。

容疑者が「黙秘」を選んでいるのは、自身に不利な証言を避ける意図でしょうが、逆に捜査側からは「説明できない後ろめたさ」とも受け取られます。警察は物証を基に追及していくことになりますが、教育現場としては一刻も早い事実確認と再発防止策が求められます。

さらに、この人物が新採用からわずか1か月余りで勤務実態を失っていた事実は、内部的に問題が表面化していた可能性を示しています。採用や人事管理の過程でのチェック体制が甘かったのではないか、教育現場にふさわしい人材かどうかをどう見極めていたのかという点も検証が必要です。

社会的には、教育者の性犯罪は「裏切り行為」として他の犯罪よりも強い憤りを招きやすく、今後の裁判や懲戒処分においても厳しい目が向けられるでしょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました