
広島県立美術館で7月18日(金)から開催されていたイラストレーター・アートディレクター藤枝リュウジ氏の初の大規模展覧会「ハッチポッチ 藤枝リュウジの世界」が、9月7日(日)に盛況のうちに閉幕しました。
本展は、藤枝氏の半世紀以上にわたる多岐にわたる活動を紹介し、多くの来場者に感動と懐かしさを提供しました。
開催情報
「ハッチポッチ 藤枝リュウジの世界」展は、広島県立美術館にて2025年7月18日(金)から9月7日(日)までの会期中無休で開催されました。開館時間は9:00から17:00までで、金曜日は20:00まで延長開館していましたが、いずれも入場は閉館の30分前まででした。初日の7月18日(金)のみ、10:00開場でした。
入場料は一般が1,500円、高校・大学生が1,000円、小・中学生が700円でしたが、前売券や20名以上の団体には200円の割引が適用されました。学生券の購入・入場時には学生証の提示が必要で、身体障害者手帳などの所持者とその介助者1名までは当日料金が半額となる優待もありました。また、本展のチケット(半券可)を提示すると、会期中に縮景園に100円で入園できる「ワンコイン縮景園」の特典も提供されました。
本展は、広島ホームテレビ、広島県立美術館、イズミテクノ、中国新聞社が主催し、アンデルセン、広島県信用組合、一般財団法人ケンシン地域振興財団が協賛しました。藤枝リュウジデザイン室、NHKエデュケーショナルが協力し、クレヴィスが企画制作を担当しました。
藤枝リュウジ氏について
藤枝リュウジ氏(本名:藤枝隆司)は、1943年に東京都で生まれ、1968年に東京藝術大学工芸科を卒業しました。同年、広告制作会社サン・アドに入社し、1972年に退社後、フリーランスとして活動を開始し、1982年には藤枝リュウジデザイン室を主宰しました。イラストレーターとアートディレクターとして半世紀以上のキャリアを持つ藤枝氏は、絵本、雑誌、本の装幀、広告、テレビのアートディレクションなど、多岐にわたる分野で活躍しています。
特に、NHK Eテレのパペット番組「ハッチポッチステーション」をはじめ、「クインテット」「フックブックロー」「コレナンデ商会」といった4タイトルのアートディレクションを四半世紀にわたって手掛け、そのポップで温かみのあるデザインは幅広い世代に親しまれてきました。また、1987年からは東京「HB Gallery」で30回以上の個展をほぼ毎年開催し、継続して新作イラストレーションを発表し続けています。1994年には世界ポスタートリエンナーレトヤマで銅賞を受賞しています。
展覧会のテーマと「ハッチポッチ」の意味
本展は、藤枝リュウジ氏にとって初めての大規模展覧会であり、「ハッチポッチ」という言葉がタイトルに冠されました。
この「ハッチポッチ」は「ごった煮」「寄せ集め」「物の雑多な取り合わせ」を意味する英語で、藤枝氏の多岐にわたる作品世界、すなわち絵本、広告、雑誌、本の装幀、こども番組、個展作品のドローイングなど、様々なジャンルの作品を一堂に集めた本展の内容を象徴していました。
会場には、500点以上に及ぶ作品が展示され、その独創的で多彩なアートの魅力が紹介されました。
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