冷え込みとともに現れる幻想的な光景
広島県三次市では、秋の風物詩である「霧の海」が見頃を迎えています。
この現象は、秋から翌年の春にかけて、早朝に気温が下がり、川の水蒸気が霧となって立ち昇ることで、盆地がすっぽりと霧で覆われる幻想的な光景です。10月10日朝は、この秋一番の冷え込みとなり、朝日が霧を染める美しい景色が現れました。
高谷山展望台で「霧の海開き」イベントも開催
三次市粟屋町の高谷山展望台(標高491メートル)では、10月5日に「霧の海開き」が行われました。三次の霧の海を全国に広める活動をする市民グループのメンバーら約50人が参加し、シーズンの到来を祝いました。この日、午前6時過ぎに霧が市街地に流れ込むと、参加者から歓声が上がりました。
来訪者からは、心が洗われるようで日常を忘れられるといった声が聞かれています。市民グループのメンバーは、この霧は他では見られない特別なものであり、「百回来れば百通り」と言われるように、二度と同じ風景に出会えない「一期一会」の光景をぜひ見に来てほしいと呼びかけています。
気象条件が合えば、霧の海は来年3月上旬まで観賞可能です。
私の見解
三次市の「霧の海」は、自然と人の営みが共存する広島ならではの風景だと感じます。朝の静寂の中、霧がゆっくりと流れていく光景は、まるで時間が止まったかのようです。忙しい日常から離れ、自然が描く一瞬の美に心を委ねることの大切さを改めて思います。
この幻想的な現象は、地域の人々の努力によって支えられています。市民グループが活動を続けることで、観光資源としての価値が高まり、訪れる人々にも自然への敬意や感動が伝わっていきます。地域の誇りが次世代へ受け継がれていくことを願います。
「百回来れば百通り」という言葉の通り、霧の海は訪れるたびに異なる表情を見せてくれます。広島の秋から冬の風物詩として、自然の神秘を感じに一度は足を運んでみてはいかがでしょうか。きっと心に残る景色と出会えるはずです。


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