公明党連立離脱で揺れる広島3区:自民党の再構築はなるか

メモ

岸田前首相が強調する「政治の安定」

自民党の岸田文雄前首相は10月12日、自民党広島県連の政治資金パーティーで講演し、公明党の連立離脱による少数与党の現状を念頭に、政治の安定を取り戻すことが重要だと訴えました。

岸田文雄前首相は、現在の政局が混沌としており、国内政局や政策への対応で手いっぱいになっている状況だと指摘し、国際社会の変化の中で日本が自信を持って外交を進めるためにも、安定した政権基盤の再構築が必要だと述べました。

自民党広島県連の困惑と広島3区の候補者調整

公明党が連立政権から離脱し、選挙協力を白紙に戻す方針を示したことに対し、自民党広島県連の平口洋会長は「困った」とし、まだ方向性が見えない状況だと述べました。平口会長は、次期衆院選への影響は大きいと認識し、県レベルでの協力についても今後検討する考えを示しました。

特に広島3区では、公明党の斉藤鉄夫代表が与党統一候補であった歴史があるため、平口会長はすぐに別々にするわけにはいかず、党執行部の意見も踏まえ、両党の県連で話し合いを急ぎたいとしています。

石橋議員の小選挙区出馬への強い意欲

衆院比例中国ブロック選出の自民党・石橋林太郎議員は、公明党の連立離脱に関係なく、引き続き自身が広島3区の党支部長となり、小選挙区からの出馬を目指したいとの意向を改めて表明しました。石橋議員は、この要望を新しい党執行部へ伝えに行く予定です。

国民民主党・玉木代表の「政策一致」による協力姿勢

国民民主党の玉木雄一郎代表は10月13日、広島市で街頭演説を行い、政策が一致するならば、与野党の垣根を越えて協力していきたいとの考えを示しました。

玉木代表は、石破政権が「103万円の壁」の178万円への引き上げや、ガソリン税の暫定税率廃止といった、自公国3党間で合意した政策を軽んじていると指摘しました。また、高市総裁のもとでこれらの政策が実行されるのであれば協力すると自民党に訴えました。そして、立憲民主党に対しては、安全保障政策に関して「1ミリの揺らぎもあってはならない」と、政策の一致を強く求めました。

玉木代表は、今後の各党との協議について、「見たことのないようなことが起こるかもしれない」としつつも、国民の未来のために判断するため心配は無用だと聴衆に伝えています。

私の見解

岸田前首相が訴える「政治の安定」は、単なる政権維持のためではなく、外交・経済・安全保障など多方面の政策実行力を確保するための基盤といえます。政局が不安定になれば、国内外での信頼も揺らぎます。政治の安定こそ、国際社会での発言力を支える要となるのです。

広島は自民・公明両党の連携が長年にわたり築かれてきた地域です。その関係が変化することは、県民にとっても新しい政治のかたちを見つめ直す機会となります。地方政治が国政の縮図であるなら、広島の動きが全国の政治再編の試金石となるかもしれません。

政策の一致を軸に超党派で連携する姿勢は、今後の政治において重要な価値を持ちます。理念の違いを超えて、国民の生活をどう守るかを最優先に据える政治であってほしいと思います。混迷の時代だからこそ、現実的で誠実な政治判断が問われています。

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