園児の死亡事故、市が和解方針を固める
2022年4月に広島市西区の市立保育園で、当時5歳の男の子が行方不明になり、近くの川で溺れて亡くなった事故で、広島市が園児の両親に対し和解に向けた解決金として4000万円を支払う方針を固めました。
男の子の両親は、建物の構造や保育士の体制に問題があったとして、市に約8800万円の損害賠償を求めて提訴していました。市は当初、「園児が川で溺れるのを予見することは困難」などとして争う姿勢を見せていましたが、松井一実市長は2025年9月2日の記者会見で、「争うことなく早く解決する方がいい」と判断し、解決金を支払う方針を明らかにしました。これにより、和解が成立する見通しです。
市長「こうした事案が二度と起こらないよう対策を進めていく」
松井市長は、「園内にいた児童が園外で亡くなったことを重く受け止めて決断した」と説明し、「こうした事案が二度と起こらないよう対策を進めていく」と強調しました。市は、慰謝料なども含めた解決金4000万円を、今月提出する補正予算案に盛り込むことにしています。
私の見解
市が当初争う姿勢を示していたのに対し、早期に和解する方針を固めた判断は現実的かつ妥当だと思います。
園児の死亡は、建物や保育体制に問題があった可能性も指摘されており、行政が運営する施設における安全管理責任の重大性を再認識させる事案です。
松井市長が「二度と起こらないよう対策を進める」と述べている点は重要で、和解は金銭的解決だけでなく再発防止策とセットで評価されるべきです。
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