竹原警察署の巡査長、免許更新時の窃盗容疑で逮捕・送検

メモ

視力検査中に現金1万円を盗んだ疑い

2025年8月30日、運転免許の更新に訪れた女性から現金1万円を盗んだ疑いで、竹原警察署交通課所属の巡査長(31)が逮捕され、9月1日朝に送検されました。

事件は6月下旬に、当時容疑者が勤務していた竹原署大崎上島分庁舎で発生しました。被害女性(78歳)は、視力検査を終えて更新手数料を支払おうとした際に、持参した1万円札がないことに気付きました。

容疑者は視力検査を担当しており、警察は、女性と2人きりになる個室で、所持品をそばに置いた機械をのぞき込む形で行われる検査の間に、現金を抜き取ったとみています。

分庁舎長が容疑者に聞き取りを行った当初、容疑者は「知らない」と話していましたが、今月中旬になって関与を認め、逮捕後の調べに対し「私がしたことに間違いありません」と容疑を認めています。

他の住民からも被害訴え、県警は捜査を継続

この事件では、被害を訴える女性以外にも、他の島の住民からも「現金がなくなった」との被害が訴えられています。

2025年3月には、免許更新で分庁舎を訪れた75歳の男性が、視力検査を受けた後に現金10万円をなくしたとして被害届を提出しています。この男性は、警察官に財布を見せるように言われたことや、車内を捜索しても免許証が見つからず、その後警察官の一人が「携帯を忘れた」と言って助手席を開けた後に免許証と携帯が見つかったが、財布から1万円札5枚、助手席前の収納スペースから千円札50枚がなくなっていたと証言しています。

県警は、容疑者が逮捕容疑の女性以外の来庁者からも現金などを盗んでいた可能性を視野に入れ、窃盗事件として詳しく捜査を進めています。また、分庁舎での免許更新の体制に不備がなかったかも調べています。

今年に入り、広島県警の警察官や職員が逮捕されるのは5件目で、人数としては3人目となります。広島県警察本部の則宗啓司首席監察官は、「警察官としてあるまじき行為であり、被害者と県民の皆様に深くお詫び申し上げます。当該の警察官については、捜査結果などを踏まえ、厳正な処分を行います」とコメントを発表しました。

私の見解

  1. 警察官による犯罪という深刻性
    • 本件は単なる窃盗事件にとどまらず、交通課の警察官が「免許更新の視力検査」という公務の最中に高齢者の現金を盗んだという点で、信頼を根底から揺るがす行為です。
    • 警察官は市民の財産と安全を守る立場にあるため、社会的インパクトは大きく、刑事責任に加えて懲戒免職は避けられないでしょう。
  2. 手口の悪質性
    • 検査の場が「2人きりの個室」で、被害者が視力検査機をのぞき込む間に現金を抜き取ったとされており、心理的に無防備な状況を悪用した卑劣な手口です。
    • また、過去の事例では「財布を見せさせる」「車内を捜索する」など、職務権限を装って金品を抜き取った疑いが浮上しており、常習性も強く示唆されます。
  3. 複数被害の可能性
    • 逮捕容疑となった女性以外にも被害申告があることから、余罪追及が不可欠です。
    • 証拠が弱い場合も想定されますが、被害届や証言が積み重なれば、組織ぐるみで対応せざるを得ないでしょう。
  4. 組織的な管理責任
    • 免許更新という「市民生活に直結する業務」で、分庁舎という比較的閉ざされた空間で事件が起きたことは、監督体制の不備を示しています。
    • 「視力検査時は個室に職員を複数配置する」「金銭や私物に接触しない」など、再発防止策が必要です。
  5. 県警の信頼回復に向けた課題
    • 今年に入ってすでに複数の県警職員が逮捕されているという事実は、市民の警察への信頼を著しく損なっています。
    • 単なる謝罪にとどまらず、第三者を交えた調査・検証や、業務の透明性向上が不可欠です。

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