呉地区における複合防衛拠点整備(2)複合防衛拠点の具体的な機能と地元の声

メモ

3つの主要機能とゾーニングの詳細

防衛省が呉地区に整備を目指す「多機能な複合防衛拠点」は、大きく分けて以下の3つの機能を持ちます。

一つ目は装備品などの維持整備・製造基盤(民間の誘致を含む)で、防衛生産・技術基盤を担う企業の誘致や防衛装備庁研究関連施設の整備を計画。スタートアップを含めた先進的な研究の実施も検討されています。

二つ目は防災拠点及び部隊の活動基盤で、災害救援物資の保管・集積場、ヘリポートの整備を検討し、広域的な防災に寄与します。部隊の活動基盤としては、庁舎、隊舎、運動場、補給整備施設、情報通信施設、燃料タンク、そして火薬庫などが計画されています。

三つ目は岸壁などを活用した港湾機能で、将来的な利用拡大も視野に入れた、大型艦船も接岸可能な岸壁の整備が含まれます。ゾーニング案ではこれらの機能が各エリアに配置される予定です。

火薬庫設置に関する詳細と安全性への配慮

ゾーニング案には火薬庫の設置が含まれており、これは防衛力整備計画に基づき全国的に火薬庫の整備が必要とされる中、「部隊の活動基盤」機能の一つとして必要と判断されました。

複合防衛拠点内の火薬庫整備面積は、既存の大麗女弾薬庫の活用や大麗女島への新規整備により必要最小限に抑えられ、数棟程度の建屋となる見込みです。

保安距離は全て敷地内に収まるように配置され、火薬庫は主たる目的となる施設ではありません。

防衛省は、施設の整備および運用に際して関係法令を遵守し、地元の生活への影響に十分配慮しつつ、安全確保に万全を期すとしています。

住民説明会では火薬庫の安全性や必要性について懸念の声も上がっており、防衛省は落雷防止のための避雷針設置や静電気防止措置などの安全対策を講じると回答しました。

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