広島・大竹市のコンビニ強盗事件:10代の男が東京で自首、逮捕へ

メモ

深夜の犯行、そして遠く離れた東京での自首

2025年9月9日未明、広島県大竹市本町のコンビニエンスストアで強盗事件が発生しました。男がレジにいた男性店員(33歳)に刃物を突きつけ、「お金を出して」と脅し、現金3万7,700円を奪って逃走しました。幸いにも店員に怪我はありませんでした。

事件発生後、警察は防犯カメラの映像を公開し、犯人の行方を追っていました。当初、犯人は20代から30代、身長170〜180cmくらいで、帽子やマスクを着用し全身黒ずくめだったと報じられていましたが、驚くべき展開がありました。

事件発生同日の9日夕方、10代の男が東京・新宿区にある四谷警察署・花園交番に一人で自首し、「広島のコンビニで強盗をしました」「自首しに来ました。強盗の件です」と淡々と申し出たのです

警察官が所持品を確認したところ、刃物1本(刃体28cmのボウイナイフ)が見つかり、警視庁は銃刀法違反の疑いで男を現行犯逮捕しました。事件現場では凶器は見つかっていなかったため、所持していた刃物が強盗事件に使われた可能性も視野に捜査が進められました。

逮捕された男の背景と地域の動揺

広島県警は、この10代の男が強盗事件に関与しているとみて、11日に男の身柄を東京から大竹警察署に移送し、強盗容疑で逮捕しました。逮捕されたのは福岡市早良区に住む19歳の会社員の男で、自首時の所持金はわずか27円だったと報じられています。

男は「私がやったことで間違いありません」と容疑を認めており、「福岡から大竹までは車で来た」とも供述しているとのことです。

この強盗事件の影響で、9日には大竹市内の小中学校6校が臨時休校となりました。翌10日からは授業が再開されましたが、小学校では教師や地元ボランティアが見守る中での登校となり、学校は複数の児童がまとまって登校することや保護者の付き添いを促すメールを送りました。

警察は今後、男から詳しい話を聞き、事件の経緯を解明していく方針です。

私の見解

この事件は「少年犯罪」「自首」「地域の安全不安」という三つの要素が重なっているのが特徴です。

まず、未明に凶器を用いた強盗という危険性の高い犯罪が発生しながら、幸いにも人的被害が出なかったことは不幸中の幸いです。しかし、事件後すぐに小中学校が臨時休校に追い込まれたことは、地域社会に与えた心理的な動揺の大きさを物語っています。

次に、容疑者が東京で自首した点は異例です。広島から遠く離れた新宿の交番に自首した背景には、心理的な追い詰められ方や、地元に戻りにくい事情などが推測されます。特に「所持金27円」「ボウイナイフを所持」という事実から、生活の困窮や孤立が関与している可能性も否定できません。

一方で、福岡在住の19歳が大竹市まで車で移動して犯行に及んだ点は計画性を感じさせ、単なる突発的犯罪とは異なる側面があります。この矛盾をどう解き明かすかが、今後の捜査の焦点になるでしょう。

最後に、地域社会としては「安全・安心の揺らぎ」にどう対応するかが問われています。学校や保護者、地域ボランティアが連携して登校を見守る姿勢は評価できますが、根本的には若者の孤立や不安定な生活環境への対策が不可欠だと感じます。

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