宮島航路に3代目「みせん丸」進水式、「海の上を走る鉄道」コンセプトに2026年春就航へ

メモ

JR西日本宮島フェリーがバリアフリー対応の新造船「みせん丸」を進水

2025年9月6日、宮島と宮島口を結ぶ宮島航路を就航する新たなフェリー「みせん丸」の進水式が広島県福山市で行われました。この船はJR西日本宮島フェリーが発注した3代目となる旅客フェリーで、老朽化が進んでいた1996年建造の先代「みせん丸」の後継船となります。

「海の上を走る鉄道」をコンセプトに、厳島神社世界遺産登録30周年を盛り上げる

新「みせん丸」は「海の上を走る鉄道」をコンセプトに鉄道をイメージさせる内装が特徴で、全長37メートル、総トン数およそ285トン、定員700人、乗用車10台の積載が可能です。

外観は厳島神社をイメージしており、従来よりも燃費が良く、乗り心地も向上しています。また、バリアフリー対応の客室となる予定です。

2026年は厳島神社の世界遺産登録30周年を迎えることになるので、その盛り上げの一端を当船が担うことができればと期待を寄せています。

新「みせん丸」は12月に完成し、来年2026年春ごろに就航する予定です。

高齢者・障害者等の移動円滑化に向けた取り組み計画を推進

JR西日本宮島フェリーは、高齢者や障害者などの移動を円滑にするための取り組み計画および報告書を公表しています。

計画では、所有する船舶3隻のうち、1隻(みせん丸)にはシルバーブルームが設置されておらずバリアフリー非対応であるため、代替船を新造する際にはバリアフリー基準に適合させる方針です(2025年度)。

具体的な取り組みとして、乗船時には係員が安全な乗船のための支援を実施します。また、文字の大きさ、文字と背景色の組み合わせ、多言語表示などを考慮した運航情報モニターを3隻すべてに設置し、適切な照度の確保を行います。

全ての船員に対しては、国土交通省が定める「交通事業者向け接遇研修プログラム」に準拠した研修を四半期訓練で実施し、改善点があれば見直しを行います。

さらに、JR宮島駅から乗船口までのバリアフリー情報をウェブサイトに掲載し、利用者に情報提供を行います。

2024年度の実施状況報告では、桟橋係員の作業ダイヤが手薄となり、乗船時の介助や誘導等の支援が困難な時間帯があったため、これらの改善を目的として作業ダイヤの見直しに着手したと報告されています。利用者からの意見を社内で共有し、取り組みの改善に活用するとしています。

私の見解

新造船の就航は観光資源としての魅力向上と、公共交通のユニバーサルデザイン化の両立を実現する好機であり、地域活性化と社会的責任を兼ね備えたプロジェクトと考えます。

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