広島・庄原で開催!鉄道愛あふれる六角精児の芸備線ライブとトーク

メモ

存続の岐路に立つ芸備線へ、鉄道愛好家が熱いエール

広島県庄原市で開催された一夜限りのイベント

鉄道ファン、特に「乗り鉄」として知られる俳優でミュージシャンの六角精児さん(63歳)が、存続の議論が続いているJR芸備線を応援するため、2025年9月23日に広島県庄原市西城町を訪れ、音楽ライブとトークイベントを開催しました。

会場となった商業施設「ウイル西城」には、県内外から約250人の聴衆が集まったほか、リモートでの参加者も110人に上り、大きな賑わいを見せました。

この区間を含む芸備線は現在、利用客数が極めて少ない状況にあり、再構築協議会で路線の今後のあり方が議論されています。イベントには広島方面から芸備線を利用して訪れた聴衆も多く見られました。

市民の熱意がクラウドファンディングで実現

地元団体が資金を調達し企画

今回の応援ライブは、芸備線の価値を再認識し地域活性化を図ろうと活動している市民団体「芸備線魅力創造プロジェクト」が企画しました。イベントの費用250万円は、クラウドファンディングを通じて調達されました。

市民団体の代表者は、このライブが地域にとって良い刺激になることを期待していると述べています。

六角精児さんが語るローカル線の意義

ライブ前のトークセッションで、六角さんはローカル線ならではの魅力を熱く語りました。彼は芸備線を「ヒマラヤのような所を走る大好きな路線」であり、中国山地の原風景が眺められる貴重な鉄道だと高く評価しました。

六角さんは、ローカル線は地域社会にとって毛細血管のように大切な存在であるとの見解を示しました。また、過去に庄原市でのシンポジウムに参加した経験にも触れ、イベント自体は一時的なものだが、行動を起こすことが重要だと強調しました。

利用促進と議論の深化への呼びかけ

芸備線の存廃について議論がある中で、六角さんは、不便であってもまずは実際に路線に乗車してみて、そこから議論を深めるべきだと訴えかけました。さらに、「必要ない」と考えている人も、ぜひ一度乗ってみてほしいと呼びかけました。

観光客誘致も大事ですが、沿線住民が自ら乗車することが最も重要であり、地元の皆さんが利用すれば状況は変わるとの見解を示しています。鉄道のあり方を住民みんなが考え、それを広めることが良い変化につながるとの考えを述べ、住民が自分事として考え行動することで行政やJRを動かしてほしいと訴えました。

ライブの終盤、六角さんは聴衆に対し、次に訪れる時まで芸備線を守ってほしいと語りかけ、会場は大きな拍手に包まれました。

鉄道愛に溢れた音楽ライブと実証事業の進展

ギターと歌で芸備線への思いを表現

ミュージシャンの顔も持つ六角精児さんは、4人編成の六角精児バンドと共に、ギターを手にオリジナル曲やカバー曲を合わせて10曲披露しました。ローカル線をテーマにしたNHKのBS番組の挿入歌「ディーゼル」が演奏されると、会場は特に盛り上がりを見せました。

実証事業による利便性検証

芸備線再構築協議会は、地域経済効果の最大化と検証を目的として実証事業を実施しており、今回の応援ライブは、この実証事業期間中の土休日(7月19日から11月24日まで)の臨時列車運行と合わせて行われました。

この実証事業では、広島駅と備後落合駅の間、および備後落合駅と岡山県の新見駅の間で、土日・祝日に臨時列車がそれぞれ1往復運行されています。また、沿線地域では、臨時列車の到着に合わせて二次交通の運行やイベントの開催が予定されています。

今回のダイヤ変更は、備中神代駅〜備後庄原駅までの区間において、より利便性と持続可能性の高い最適な地域公共交通の実現を目指し、協議会で議論が進められている一環です。

私の見解

  1. 地域と市民の主体的な取り組み
    クラウドファンディングによる資金調達や市民団体主催のイベントは、行政やJR任せにせず、地域住民が主体的に芸備線の価値を再認識し行動していることを示す好例です。
  2. 鉄道愛好家の影響力
    六角精児さんの参加により、芸備線への関心や話題性が向上。彼の「地域の毛細血管」としての鉄道観点は、沿線住民や観光客に行動を促す説得力があります。
  3. 実証事業との連動
    イベントと臨時列車運行の連動は、鉄道利用促進と地域経済への波及効果を検証する場としても意味があり、単なるライブやトークにとどまらない成果が期待できます。
  4. 住民参加による長期的変化
    六角さんの呼びかけは、「まず乗る」→「議論する」→「行政・JRに影響を与える」という一連のサイクルを生み、路線存続への具体的な行動につながる可能性があります。

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