地区別に見る観光客の増減
観光客数を地区別に見ると、備北地区を除き、すべての地区で前年より増加しました。最も増加率が高かったのは安芸地区①(+10.9%、250万人増)で、次いで安芸地区②(+8.0%)、備後地区(+6.5%)が続きました。備北地区の減少は、気温上昇に伴う屋外施設の観光客数減少などが要因とされています。
市町別では、総観光客数が500万人以上となったのは、広島市、廿日市市、尾道市、福山市の4市です。前年比の増加率が特に大きかったのは、江田島市(+61.6%)、坂町(+39.4%)、竹原市(+22.4%)の順でした。
発地エリアと地域ごとの傾向
県内観光客(48.9%)に対し、県外観光客は51.1%とわずかに上回りました。県外からの観光客の発地エリアで最も多いのは関東地方で745万人でしたが、前年と比べ最も高い増加率を示したのは外国(+57.2%)、次いで九州地方(+56.9%)でした。
市町別に発地の構成比を見ると、広島市、廿日市市、尾道市、福山市、呉市といった沿岸部の主要市は県外観光客の割合が非常に高いです。特に広島市、廿日市市、尾道市では関東地方からの割合が最も高く、これら3市では外国からの観光客の割合も1割を超えています。
一方、三次市(90.3%)や安芸高田市(87.4%)など、県央・県北部に位置する市町は県内観光客の割合が大きい傾向にあります。
目的別観光動向と祭事の回復
観光の目的別では、「都市観光」が45.5%で依然として最も大きな割合を占めました。また、県内各地の祭りや花火大会などのイベント来場者数が増加した結果、「祭、行事」の割合が前年比で3.1ポイント増加しました。
地区別では、全ての地区で「都市観光」が最多であるものの、安芸地区①では「博物館、美術館等」、備北地区では「自然探勝」の割合が高いなど、地区ごとの観光プロダクトの特色が表れています。
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